桒原:
まず御社の戦略のなかで気になるのがKDDIとの業務提携です。
どういう意図で業務提携をされたのでしょうか?
出口会長:
2008年にライフネット生命を開業したときは、
スマホで生命保険を購入する時代がやってくるとは思っていませんでした。
その頃は、PCからの加入が100%でしたから。
ところが、現在は購入者の半数近くがスマホからと、
スマホ経由の購入が急激に伸びています。
現実に、手のひらサイズの小さな携帯機器から、
多くのお客様に生命保険を購入いただいているのです。
桒原
特に若い人にとってはスマホやタブレットがPCみたいなものですからね。
出口会長:
そうですね。
そういったデバイスの急激な変化に対応するために、
スマホに強いキャリアと組んで通信×保険にチャレンジすることを決めました。
桒原:
御社もネット生保ですからネットの知識は長けているはずですが、
キャリアが持つスマホのノウハウはまた別物でしょうか?
出口会長:
はい。我々は生命保険のプロとして、
「お客様はこんなスマホサイトが一番購入しやすいだろう」
という視点でやってきましたが、
KDDIさんはスマホのプロとして、
ライフネットのスマホサイトを
「こういう風に直した方が使い易くなる」などアドバイスをしてくれます。
桒原:
一つ例を挙げるとすればどういったところでしょうか?
出口会長:
もの凄くたくさんあるのですが、簡単な例を挙げるとすれば、
こういうボタンはここに移動した方が押しやすい、目に留まるなど、
我々は保険を販売する、届けるということを前提としているので、
スマホのプロの視点とは発想が違うのです。
ですから双方の発想を持ち寄った方がより良いスマホサイトができますね。
桒原:
KDDIでは一部の店舗で対面での相談も実施されていますが、
対面販売の展開もすでに視野に入っているということですか?
出口会長:
まずはスマホですね。
スマホというデバイスを通じて、
生命保険を安価に、便利に提供する。
そのことにまずはしっかりと取り組み、
中長期的には店頭サポートも強化していくということを考えています。
桒原:
2016年は商品の割引ではないかという問題で一旦ペンディングとなり、
還付金付という形で12月からリリースされましたね。
出口会長:
キャリアにとっての課題の一つは、
お客様がころころキャリアをスイッチすることです。
そこで、「auの生命ほけん」という長期にリテインできる商品を加えることで、
お客様に契約を継続していただけるようになる。
だから割引するのであって、
それが当初は通信料の割引という認識だったのです。
一方、前例のない通信業×保険業の融合サービスだったこともあり、
法的な整理や業界内のルール作りなどが
必ずしも十分に整備されていなかったことから、
開始後、反響が大きくありました。
このような状況を鑑み、当局にも相談したところ、
商品認可を取得することが良いということになり、
2016年12月に還付金付き保険という形にリニューアルし、提供を開始しました。
桒原:
auユーザーは「auの生命ほけん」を購入すると
5年間保険料の還付金を受け取ることができるということですよね?
出口会長:
そうです。
auスマホなどの通信契約をお持ちのお客様が、
「auの生命ほけん」に加入すると、
1契約ごとに毎月200円を最大60ヶ月間、生命保険料の還付金として
受け取ることができます。
『スマホで生命保険に加入する時代』ライフネット生命 出口会長①
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執筆者 : 船井総合研究所 インシュアランスチーム
船井総研のインシュアランスチームによる経営コンサルティングは、全国の成功事例を武器に、変化する保険業界において「業績向上」と「永続経営」の両立を支援する専門家集団です。営業中心の組織から「経営中心の組織」へのシフトや、デジタル活用・人財採用など、次世代の保険代理店・FP事務所が抱える課題を即座に解決いたします。

