vol.88 保険代理店のための体制強化策 part2

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執筆者船井総合研究所 インシュアランスチーム
コラムテーマ保険代理店
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前回から代理店の体制整備のPDCAについてお話ししていますが、
今回はDo(適切な管理、指導、教育)についてお伝えしたいと思います。
 
保険代理店における、教育・管理については、
経営者以下のすべての従業員において不可欠なプロセスとなります。
 
ここでは重要なのは、「教育管理責任者」の設置です。
小規模な代理店の場合、経営者が兼務することがありますが、
十分な知識と社員に対しての指導を適切に行え、また管理することができる人員が必要となります。
 
教育管理責任者は、年度初めに年間の研修・指導内容を策定することが必要となります。
また、研修受講管理簿を独自に作成し、各募集人、また社員の受講記録を取っておくことが必要となります。
 
保険代理店での「従業員研修」は保険会社が実施するもので、大まかに内容を賄うことができますが、
代理店の社員全員が理解できるように、保険会社で実施した研修内容を、自店でも再度実施するなど、
代理店自らが従業員研修にコミットしていることを示すことが充当です。
 
研修は、一般的に「営業研修」や「コンプライアンス研修」などに分類されると思いますが、
とりわけ後者については募集行為に限った分野だけではなく、会社の運営に関わる事案も含まれますので、
アルバイトやパートの従業員も受講することが求められます。
 
アルバイトやパートなどは、顧客からの問い合わせや受付において電話対応など、初動対応を行うことが多く、
顧客情報管理、苦情管理については、代理店としてのコンセンサスが必要となりますので、
業務に従事する上で、常に教育・指導を行っていくことが必要となります。
 
一般的に営業研修では、保険業法第300条1項下に見られる、
募集行為上の禁止行為などについて取り上げることが多いですが、
コンプライアンスを踏まえた募集行為のロープレイング、ディスカッション、ケーススタディなどを行うことも有用でしょう。
 
この「管理・教育・指導」プロセスにおいては、社内規則等の遵守に加えて、
募集人毎の経験による習熟度の違いなどを解消し、
「顧客の目線」に立った良質かつ均一のサービスを提供することを目的として、
保険募集上の様々なケースに関して、募集人同士事例を共有するとともに、共有された事例を蓄積することも考えられ、
教育管理責任者、および内部管理統括責任者(経営者等)もその内容を理解し、記録を残すことが求められます。
 
 
保険募集行為においては、
 
 保険業法
 保険法
 消費者契約法
 金融商品販売法
 金融商品取引法
 犯罪収益移転防止法
 個人情報保護法
 景品表示表
 会社法
 金融庁ガイドライン                   
 生命保険協会のガイドライン 
 損害保険協会のガイドライン
 
といった規程が関連してきます。
 
募集人の募集行為における各フェーズにおいて、どの部分がどの法令に関係するのか、
といったことを理解しておく必要があります。
 
募集行為については、以下のような例としてプロセスを確立し、営業員それぞれが属人的なロセスにならないよう、
トップダウンで募集行為の統率を行っていくことが望ましいです。
たとえば、
 
(1) 受付対応

(2) 挨拶、自己紹介、会社案内

(3) 権限明示

(4) 個人情報の利用目的の明示

(5) 情報収集

(6) 意向把握

(7) 商品の比較・推奨プランの提示

(8) 重要事項説明

(9) 意向確認書の作成

(10) 申込書の作成

(11) 保険料の説明

(12) 契約完了後の流れ

 
というプロセスとした場合、項目ごとにロープレができるわけですから、
それぞれの項目において、コンプライアンス上の懸念等がないか、
すべての募集人の募集プロセスを可視化していくことが求められます。
 
 
次回に、続きます。
 
    
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 

以上


 


 

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執筆者 : 船井総合研究所 インシュアランスチーム

船井総研のインシュアランスチームによる経営コンサルティングは、全国の成功事例を武器に、変化する保険業界において「業績向上」と「永続経営」の両立を支援する専門家集団です。営業中心の組織から「経営中心の組織」へのシフトや、デジタル活用・人財採用など、次世代の保険代理店・FP事務所が抱える課題を即座に解決いたします。