【第1回】評価賃金制度は「手段」である

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執筆者船井総合研究所 インシュアランスチーム
コラムテーマ保険代理店
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いつもお読みいただきありがとうございます。
船井総合研究所インシュアランスユニットです。

近年、保険業法改正をはじめ、保険代理店に求められる体制整備の水準は確実に引き上げられています。
その中で、「評価制度を作りたいが、何から手を付ければいいのか分からない」「以前作った評価制度が形骸化してしまっている」「給与の決め方に社員が納得していない」といったご相談を多くいただきます。
体制整備を進めるうえで、組織を動かす土台となるのが人事・評価・賃金制度です。
本コラムでは、実際に業績を伸ばしている保険代理店が評価賃金制度をどのように構築し、運用しているのかという視点で、全4回にわたりお伝えいたします。

評価制度は作って終わりではない。伸びている保険代理店が押さえている評価賃金制度の全体像

本日は全4回にわたる、評価賃金制度に関するコンサルタントコラムの第1回です。

まずお伝えしたいのは、
人事・評価・賃金制度の導入は「手段」であり、「目的」ではないという点です。
 評価制度の構築に取り組む保険代理店の多くで、いつの間にか「制度を作ること」自体が目的になっています。
立派な評価シートや賃金テーブルが完成しても、それが会社の成長につながっていなければ意味がありません。

では、評価賃金制度を導入する本来の目的は何か。大きく3つです。
 ①経営目標達成:会社の経営目標を実現するための組織をつくること
 ②処遇決定:公平感のある処遇の分配を行うこと
 ③組織力強化・人材育成:従業員を育成し、従業員の成長を会社の成長につなげること
この3つの目的に照らして、自社の制度が本当に機能しているかを確認することが出発点になります。

ここで一度、自社の評価制度を振り返ってみてください。次のような状態になっていないでしょうか。
 ・保険料で評価する仕組みになっている(=手数料で評価していない)
・個人目標のみで、組織目標(予算)が設けられていない
 ・今いる人材だけを想定した評価制度になっている
・年齢や勤続年数に応じて、昇給・昇格が決まる制度になっている

一つでも当てはまっている場合、人・組織が育ちにくい環境になっている可能性があります
例えば、保険料で評価していると、会社の収益である手数料と社員の評価が連動しません。売上規模は大きくても利益につながらない契約ばかりが評価される、ということが起こります。また、個人目標しか設けられていなければ、管理職は自分の数字だけを追いかけ、部下を育てる動機が生まれません。さらに、プレイヤー層とマネジメント層の給与差が小さければ、「管理職を目指したい」と考える社員は増えず、幹部が育たないまま社長がいつまでも現場の中心に立ち続ける組織になってしまいます。

では、伸びている保険代理店はどのように評価賃金制度を設計しているのか。

ポイントは、「 今の会社ではなく、未来の会社のために設計すること」です。
現在・3年後・5年後それぞれについて、
・売上
・拠点数
・社員数・社員の状態
・一人当たり生産性
がどうなっていたいのかを明確にし、そこから逆算して制度を設計します。

つまり、事業計画・人事戦略との連動こそが最大の肝です。今いる社員の顔を思い浮かべて作った制度は、会社が成長した途端に合わなくなってしまいます。
そのうえで、制度は次の3本柱で構成します。
 ①等級・役職制度(等級・キャリアパス・役職要件)
②評価制度(定量評価・定性評価)
 ③賃金制度(給与体系・昇給ルール・昇格ルール)

要は、個々人が目指したくなるキャリアパスを準備し、どのような成果をどれくらい生み出せば、どのくらいの給与になるのかを明確にすることが、評価賃金制度の役割です。
さらに重要なのが、評価賃金制度を【構築】と【運用】の2つのフェーズで捉えることです。
等級・役職制度、評価制度、賃金制度を構築した後、導入・仮運用・制度の修正を経て、本運用へと移行します。
実際には、事業戦略・人事戦略の策定、組織図の作成、キャリアステップや役職基準の作成、業務フローの分解と評価項目の設計、賃金シミュレーション、社員説明、評価者研修、仮評価と修正までを、1年程度かけて一歩ずつ進めていくのが理想的です。
制度は一度にすべてを作り切るものではなく、段階を踏んで整えていくものです。

第2回以降では、
第2回:等級・役職制度
第3回:評価制度・賃金制度の設計
第4回:評価制度の運用
について、具体的に解説していきます。
第2回以降も皆様の日々の業務の一助となりましたら幸いです。

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貴社の評価賃金制度の構築・運用について、個別のアドバイスを実施しております。

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執筆者 : 船井総合研究所 インシュアランスチーム

船井総研のインシュアランスチームによる経営コンサルティングは、全国の成功事例を武器に、変化する保険業界において「業績向上」と「永続経営」の両立を支援する専門家集団です。営業中心の組織から「経営中心の組織」へのシフトや、デジタル活用・人財採用など、次世代の保険代理店・FP事務所が抱える課題を即座に解決いたします。