【最新事例・前編】トップ営業依存から脱却!年商1.5億→3.7億・生産性1.8倍を実現した「雇用改革と組織化」の全貌

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執筆者船井総合研究所 インシュアランスチーム
コラムテーマ保険代理店
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いつもコラムをお読みいただき、誠にありがとうございます。
船井総合研究所インシュアランスユニットです。

保険代理店をはじめとする地域密着型企業の経営において、以下のような課題でお悩みではございませんか?
・社長や一部のトップセールスの営業力・マンパワーに頼り切りで、組織としての売上が伸び悩んでいる
・「個人事業主の集まり」状態から脱却できず、組織としての統一感や一体感が生まれない・業務委託や歩合給中心の組織から、固定給や組織体制への移行を図りたいが現場の反発が怖くて進まない
・優秀な個人プレイヤーに依存しているため、万が一の退職リスクに常に怯えている

このような「属人化の限界」や「組織化の壁」に直面されている経営者様は、決して少なくありません。

現在、地域密着型ビジネスを取り巻く社会環境は、これまでにない大きな転換点を迎えています。制度改革や規制強化に伴うガバナンス体制の構築、顧客本位の業務運営(FD)の徹底が強く求められる時代となりました。
さらに、若手人材の獲得競争は年々激しさを増しています。

このような環境下において、社長一人の営業力や優秀な個人プレイヤーの「勘」と「経験」だけに頼った経営は、もはや成長どころか組織の維持すら困難な段階に来ています。
売上の壁を打ち破り、持続的な成長を実現するためには、トップがプレイングマネージャーから脱却し、「安定した雇用の確立」「組織的な分業と仕組み化」へと経営の軸足を大きくシフトすることが不可欠です。

本記事では【前編・後編】の2回にわたり、かつて歩合給中心の「個人事業主の集合体」だった状態から徹底した組織改革を行い、約10年で年商1.5億円から3.7億円超へと成長、さらに一人当たり生産性を608万円から1,105万円(約1.8倍)へと飛躍させた企業の実践事例をご紹介します。(※本事例は、2026年8月に開催いたしました弊社の『保険代理店経営研究会』にて、ご講演いただいた弊社研究会会員様の実績です。)

前編となる今回は、同社がいかにして個人の限界を克服し、離脱者ゼロで歩合制を廃止して強固な「雇用・組織基盤」を作り上げたのか、その改革の全貌をお届けします。

数字で見る改革の驚異的な成果

同社は、経営体制の抜本的見直しと組織化を推進した結果、以下のような圧倒的な実績を残されています。
売上高: 約1億5,800万円(2016年) → 約3億7,500万円(2025年 / 約2.4倍)
一人当たり生産性: 608万円(2016年) → 1,105万円(2025年 / 約1.8倍)
事業構造の改革: 損保依存から生保比率40%超へのシフトに加え、新規事業の売上も着実に拡大

単に売上規模を拡大させただけでなく、「社員一人あたりの生産性」を約1.8倍へと劇的に向上させている点が最大のポイントです。
なぜ、個人の集まりだった組織がここまでの高生産性集団へと変わることができたのでしょうか。

組織基盤を構築した「2つの大改革」

個人の集合体から「強固な組織」へ脱皮するにあたり、経営陣の「覚悟」と明確なビジョンに基づく大きな改革が行われました。

【改革①】同業他社との経営統合=「会社づくり」へのスタート

創業者の個人事務所体制から、将来の持続的成長を見据えて別会社との経営統合を実施しました。
「これからの地域密着企業として目指す夢・ビジョン」を共有し、それぞれ独立して活動していた募集人が集結した状態から、「個」ではなく「会社」として生き残っていくための組織づくりへ第一歩を踏み出しました。

【改革②】業務委託・歩合給の完全廃止と安定的な雇用環境への移行

組織化における最も大きな壁が、「歩合給・業務委託契約から、完全固定給・社会保険完備への移行」でした。
経営陣は制度変更を一方的に進めるのではなく、約3年間の月日をかけて一人ひとりの不安や疑問に向き合い、丁寧に対話を重ねました。
「個人事業主の集まりのままで将来も事業を継続できるのか?」
「お客様にとって本当に望ましい体制とは何か?」
「組織化することが、自分自身にとっても長期的な安心と成長につながる」
これらを繰り返し丁寧に伝え、給与水準を維持しながら社会保険の導入、退職金制度、福利厚生や長期休暇制度、企業型確定拠出年金(401k)などを整備。
移行による不利益が生じないよう徹底的に配慮しました。
経営陣の覚悟と対話の結果、当時いたメンバーからの離脱者はゼロ。安定した雇用体制と「組織で働く具体的なメリット」の明示が、社員の安心感とエンゲージメントを高める強固な土台となったのです。

前編のまとめ:組織化のスタートラインに立つために

多くの経営者が「歩合給から固定給に変えると社員のモチベーションが下がるのではないか」「固定費が増えるのが怖い」と躊躇してしまいます。
しかし、同社の事例が証明しているのは、「個人の成果への対価」ではなく「会社として安心・安全に働ける環境」を提供してこそ、社員は中長期的な視点でお客様に向き合えるようになるということです。
トップ営業依存を脱却するための第1歩は、経営陣が「組織として社員と顧客を守る」という覚悟を決め、対話を諦めないことにあります。

次回の【後編】では、こうして作られた雇用基盤の上で、「いかにして分業化を進め、理念を浸透させたのか」「なぜ事業多角化と新卒採用が生産性向上につながったのか」、そして「2030年〜2040年に向けた未来ロードマップ」について詳しく解説いたします。
ぜひ後編も楽しみにお待ちください。

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執筆者 : 船井総合研究所 インシュアランスチーム

船井総研のインシュアランスチームによる経営コンサルティングは、全国の成功事例を武器に、変化する保険業界において「業績向上」と「永続経営」の両立を支援する専門家集団です。営業中心の組織から「経営中心の組織」へのシフトや、デジタル活用・人財採用など、次世代の保険代理店・FP事務所が抱える課題を即座に解決いたします。